1 論理回路


論理回路とは、入出力間に、ある論理的な関係付けを与える回路である。

1.1AND:アンド
1.2OR:オア
1.3NAND:ナンド(NOT×AND)
1.4NOR:ノア(NOT×OR)
1.5EXCLUSIVE OR:排他的オア
1.6EXCLUSIVE NOR:排他的ノア
1.7NOT:ノット
1.8BUFFER:バッファ

1.1 AND: アンド

各論理回路は、特定のシンボルによって表わされる。
また、その入出力間の論理的関係付けは論理表によって表わされる。 例えばAND回路では下図のようになる。
AND回路

論理表は、数学の論理積の表において、1をHに、0をLに読み替えたものに等しい。
また、出力数は1つであるが、入力数は2を超えるものもある。
例えば、下図のような回路もある。
AND回路(4入力)

この場合、上の例を2入力AND、下の例を4入力ANDと区別する。
ANDの機能を持つIC(*)として、例えば、7408(2入力)、7411(3入力)、7421(4入力)などがある。
AND IC
(*)TTL-ICの例。TTLとはトランジスタトランジスタレベルの略。信号電圧がHigh Level≒5V、Low Level≒0Vと規定されている。

1.2 OR: オア

シンボルと論理表を示す。
OR回路

論理表は、数学の論理和の表において、1をHに、0をLに読み替えたものに等しい。
ANDと同じく、入力数が2を超えるものもある。
OR回路(4入力)

ORの機能を持つICとして、例えば、7432(2入力)がある。
OR IC

1.3 NAND: ナンド(NOT×AND)

シンボルと論理表を示す。
NAND回路

NANDは下図のようにつなぐとNOTとして使える。
NANDによるNOT回路

NANDの機能を持つICとして、例えば、7400(2入力)、7410(3入力)、7420(4入力)、7430(8入力)、74133(13入力)など多数がある。
NAND IC

1.4 NOR: ノア(NOT×OR)

シンボルと論理表を示す。
NOR回路

NORもNANDと同じく、NOTやORとしても使える。
NORの機能を持つICとして、例えば、7402(2入力)、7427(3入力)、7425(4入力)、74260(5入力)などがある。
NOR IC

NORのICは、ORやNANDに比べて入出力ピンの位置が変則的なので注意すること。

1.5 Exclusive OR: 排他的オア

シンボルと論理表を示す。
Exclusive OR回路

Exclusive ORの使いどころは加算回路。
加算回路

Exclusive ORの機能を持つICとして、例えば、7486(2入力)、74386(同、ピン配列が異なる)などがある。
Exclusive OR IC

1.6 Exclusive NOR: 排他的ノア

シンボルと論理表を示す。
Exclusive NOR回路

Exclusive NORの使いどころは比較回路。
例えば、4ビットの情報の一致を調べる場合、下図のようにする。
比較回路

Exclusive NORの機能を持つICとして、例えば、74266(2入力)がある。
Exclusive NOR IC

1.7 NOT: ノット

シンボルと論理表を示す。
NOT回路

NOTの使いどころは各論理回路の反転。
また、各種パルス回路、などなどに良く使われる。
NOT IC

NOTの機能を持つICとして、例えば、7404がある。
NOT IC

1.8 BUFFER: バッファ

シンボルと論理表を示す。
BUFFER回路

BUFFERは、入力と出力が同じ。
しかし、内部回路は下図のようになっており、増幅、整形の機能がある。
BUFFERの内部

ちなみに、NOT、AND、ORの内部回路は下図の通り。
NOT、AND、ORの内部

BUFFERの機能を持つICとして、例えば、7434がある。
BUFFER IC

また、NOTを2つつないでBUFFERとして使うことも多い。


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