お宝(6)(20080628)


お客さんが来ると、家の中がキレイになるという。
確かに。そりゃもう、家中、掃除しますから。
そして、掃除をすると、思いがけないモノが見つかったりする。わーお!何と青函トンネルの絵葉書だ。いただきものです。
写真 青函トンネルの絵葉書

題字の上には、函館EXPO'88青函博、とある。
青函博は、青函トンネル開業の年に開催されたもの。1988年と言えば、丁度20年前。もう、そんなになるんですね。
この間、世界最長の鉄道トンネルであり続けているのは、さすが。
写真 青函トンネルの概要図

絵葉書は、「青函トンネル開通記念博覧会実行委員会事務局」と「青函建設局函館地区OB会」が共同で制作したもので、全8枚。
まずは、本州竜飛基地上空から津軽海峡と北海道を俯瞰{ふかん}したもの。
施工中は、写真のように基地の建物が立ち並んでいたのですね。
写真 青函トンネルの本州竜飛基地

青函トンネルの掘り方は、先に先進導坑を掘り、そこで地盤を固めて、後から本坑を掘るというもの。
とてつもない難工事であったはずだが、残念ながら写真から、それを感じるのは難しい。
写真 青函トンネルの先進導坑の掘削
写真 青函トンネルの本坑の掘削
写真 青函トンネルの本坑の掘削(サイロット工法)
写真 青函トンネルの本坑の掘削

そして、ついに先進導坑が貫通。さぞかし、うれしい瞬間だったことでせう。
時に1983年1月。本坑の貫通はさらに2年後。
写真 青函トンネルの先進導坑の貫通

仕上げが進み、線路が敷かれる。
もはや、ドロにまみれた工事現場の面影はどこにもない。
写真 青函トンネルの本坑の完成

そして、誇らしげに試験列車が登場。
ED795号機が4両の客車を牽いている。運転席には関係者と思しき黄色いヘルメットの人達が見える。
軌道の巾に余裕があるのは、もちろん将来、新幹線を通すため。それは、もうすぐ現実になる。
写真 青函トンネルの試運転列車(吉岡海底駅付近)

絵葉書を見て、以前の記憶が蘇った。
竜飛海底駅から地上に出ると青函トンネル記念館があり、その近くに記念碑がある。
記念碑には、青函トンネルの歴史が、殉職者名とともに刻まれている。日本人の、そして人間の、不屈の歴史でもある、と思う。
写真 青函トンネルの記念碑(2005年8月10日14時10分頃、竜飛海底駅付近にて)


トップ /前ページ /次ページ