保線(20040307)


線路をただ繋いだだけでは、列車はなかなかうまく走ってくれません。
大抵の場合それだけでは、脱線したり、カプラーが外れたり、つっかえたり、止まったり、します。

脱線したり、カプラーが外れたりするのは、線路の構造に問題があるからです。
主な原因は、線路の繋ぎ目の隙間が大きかったり、まっすぐに繋がっていなかったり、ガタつきがあったりすることです。
比較的速い速度で列車を走らせる場合によく起こります。
写真 線路の継ぎ目

繋ぎ目の隙間が大きかったり、まっすぐに繋がっていない場合は、線路を外して調整します。
また、ガタつきがある場合は、クギを追加します。
写真 線路とクギ

ちなみに、繋ぎ目の隙間は小さいほうがベターですが、温度変化による線路の伸縮を考えておく必要があります。
線路の材質は主に、真鍮と呼ばれる銅と亜鉛の合金か、洋白または洋銀と呼ばれる銅と亜鉛とニッケルの合金です。
どちらも熱膨張率は約18×10-6[/℃]なので、温度差が10℃、長さ1メートルの場合、伸縮量は0.18ミリになります。
本レイアウトでは、夏冬の温度差が約30℃になるので(エアコンをつけないと夏は40℃を超えます)、6メートルの直線部で、伸縮量は3ミリ強になります。

この他に、走行速度によっては、カーブが急過ぎることが原因の場合もあります。
本レイアウトではカーブを少しでも緩くするために、90度カーブについてはR481-15+R282-30×2+R481-15、S字カーブについてはR481+S124+R481としています。
写真 駅部の曲線部

また、つっかえたり、止まったりするのは、線路の導電性に問題があるからです。
主な原因は、線路の表面が錆びていたり、汚れていたり、ジョイントが緩かったりすることです。
比較的遅い速度で列車を走らせる場合によく起こります。
写真 線路の汚れ

線路の表面が錆びていたり、汚れていたりする場合は、布に洗浄剤を含ませて拭くのが良いようです。
洗浄剤には模型メーカの製品を使うのが安心ですが、私はKUREのコンタクトスプレーという接点復活剤を使っています。
ヤスリなどは線路を傷めるので使ってはいけないそうです。
写真 接点復活剤

でも、布で拭くのは結構面倒なので、私はTOMIXの軌道試験車(クモヤ192+193)も良く走らせています。
これは車輪がヤスリになっていて線路を磨いてくれるものです。
ただし、本来ヤスリは使ってはいけないとのことなので、最近は販売されていないかもしれません。
写真 TOMIXの軌道試験車(クモヤ192+193)

また、ジョイントが緩い場合は、ジョイントを締め付けるか、線路を外してジョイントを交換します。
写真 線路とジョイント

私が持っている車両の中で最も走行時にトラブルを起こしやすいのが、D51と一般貨車18両の編成です。
これが何事もなく走り続けらるようになると良いのですが、今はまだまだです。
ちなみに、現在市販されているようなユニット式の線路では、こうした問題はおそらく起こらないのでしょうね。
写真 DD51+一般貨車


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