続、カプラー交換(20040403)


カプラーを交換して連結面の距離が短くなると、カーブで車両の肩同士が接触するのではないかという心配があります。
車両が接触するかしないかは、実際に交換してみればわかることですが、できればカプラーを交換する前に予想できれば便利です。
そこで、車両が接触する時の条件を計算してみることにしました。

下図のように、ちょうど車両が接触するモデルを考えます。
図と写真 曲線部での車両の接触

まず、車両の側面に注目します。
図 曲線部での車両の接触時の各寸法

ここに、各記号はそれぞれ下記を表します。
A : 一組のカプラーの長さ(カプラーは台車と一体とします。)
B : 車両の端面〜台車の中心
C : 台車の中心〜台車の中心
D : 車両の巾
E : 曲線の中心〜車両の中心
R : 曲線の半径
θ : 接触部、曲線中心、車両中心の成す角

ここから、下記の式が得られます。
tanθ
B+C/2

E−D/2
E2 R2−(C/2)2

B、C、D、Rは既知として、まずEを求め、次にtanθを求め、最後にθを求めます。
tanθからθを求めるには、Windowsに付属している「電卓」が使えます。
図 Windowsに付属する関数電卓

次に、車両の端面に注目します。
図 曲線部での車両の接触時の各寸法

ここから、下記の式が得られます。
A/2
B

cosθ
(D/2−B×tanθ)×sinθ

すでにθが既知となっていますので、sinθ、cosθを求め、最後にAを求めます。
実際の一組のカプラーの長さがAより大きければ、車両は接触しません。

下記は計算例です。
写真 車両の各寸法
B[mm] C[mm] D[mm] R[mm] E[mm] θ[度] A[mm]
17 98 20 249 244 15.8 38.2
282 278 13.8 37.8
481 478 8.0 36.5
表 車両の各寸法、曲線の半径と台車間の限界寸法

実際の一組のカプラーの長さは40mmなので、R249でもOKです。
と言うか、計算なんかしなくても、接触しないように作ってあるに決まってますよね。(-_-)当たり前だ。


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