続、お宝(20050402)
実家で写真を探していたら、こんなものが。
「鉄道100年、鷹取工場公開記念、1972年10月14日、日本国有鉄道 鷹取工場」の封筒。
すでに30年以上も昔。よくまぁ、残っていたものだ。
写真 鷹取工場公開記念品
たしかに、昔、鷹取に住んでいたことがあります。若宮小学校に4年半、鷹取中学校に1週間居ました。
でも、それは1963年から1968年。
ということは、誰かにもらったものでせう。
たぶん親父だと思うが、親父はこちらの趣味はないので、不思議。
ともかく、封筒にはカードが3枚入っていて。
その1枚はD51。
写真 D51211号機
以下は、裏面の説明文です。
D51211(鷹取工場新製第1号機関車)
昭和12年貨物用機関車として、当時最高級で強力なD51形式の製造が計画され、鷹取工場では昭和13年1月から新製準備を始め、10月13日第1号機D51211号が落成しました。
そののち、第1号機関車に引き続いて、昭和18年までに同形式機関車60両を新製しました。
このほかD52形式も13両新製しております。
この機関車は、山陽本線・東海道本線の貨物輸送に活躍し、その後昭和46年3月廃車になるまで貨物、小荷物列車をけん引し、その間走破した距離は1,775,526.4キロに及び、これは地球を45周したことになります。
昭和46年4月誕生の地鷹取工場に帰り、再び美しく整備され、現在生まれ故郷神戸の王子動物園内で生きた文化財として市民に親しまれています。
(関西線加太越えをするD51211号)
別の1枚はEF66。
写真 EF6615号機
以下は、裏面の説明文です。
工場のあゆみ
明治 |
4 |
|
工部省神戸工場が神戸停車場内に設けられました。 |
〃 |
33 |
3 |
山陽鉄道株式会社の鷹取工場として創設され鉄製石炭車、橋桁等の製作及び蒸気機関車、客貨車の修繕を行なっていました。 |
〃 |
39 |
12 |
政府の山陽鉄道買収とともに国有となり鉄道作業局鷹取工場となりました。 |
大正 |
4 |
4 |
神戸工場が鷹取工場の支工場となりました。 |
昭和 |
13 |
10 |
蒸気機関車の新製を始めました。 |
〃 |
23 |
11 |
電気機関車の修繕を始めました。 |
〃 |
44 |
9 |
蒸気機関車の検修を終了し、近代車両専門の工場となりました。 |
事業のあらまし
1 |
電気機関車、ディーゼル機関車、電車及びディーゼル動車の修繕及び改造 |
2 |
ディーゼルエンジンの修繕 |
3 |
貨車の修繕及び改造 |
4 |
関西地区又は全国工場で使用する車両用部品などの集中製作 |
5 |
駅や区に設置してある機械の検査修繕、改造及び新設 |
(写真はEF66形式直流電気機関車で、コンテナ・冷蔵車など特急貨車をけん引し、東海道・山陽本線で活躍しております。)
さらに別の1枚は、鷹取工場と検査中の車両。車両は、DD50、EH10、EF58、DD13など。
写真 鷹取工場と検査中の車両
以下は、裏面の説明文です。
機関車職場大建家
鉄道工場は、列車が安全に、しかも快適に走れるよう、車両の検査や修繕をするほか、新しい装置の取付けなどの改造工事を行ない、短い工程で安全な車両を送り出すことにつとめています。いわば、車両の病院のような仕事をしております。
工場への定期検査のため入場してきた車両(貨車を除く)は、この建家内で解体あるいは組立が行なわれます。大きな機関車が50tクレーン2基でつり上げられ移動するさまは、まことに壮観です。
戦前戦後をつうじ28,000両に及ぶ蒸気機関車の新製、改造、修繕を行なってきましたが、昭和44年9月30日C576号機を最後にその検修業務を修了し、現在は電気、ディーゼル機関車および電車、ディーゼル動車など近代車両の検修を行なっております。
カードを見ているうちに、今、鷹取工場はどうなっているのだろうと思い、HPを調べてみました。
なんと、もう5年も前に閉鎖されていたのですね。
昔見た、線路が何本も並んだ風景が、懐かしく思い出されます。
追記(20050423)
梅小路蒸気機関車館のC581の側面に記載されている鷹取工場の文字。
検査証、かな?
写真 検査証「54-8鷹取工」(梅小路蒸気機関車館にて)
追記2(20051217)
現在の鷹取駅と神戸貨物ターミナル駅。鷹取駅から須磨方面をのぞむ。
ホームから留置線をはさんで工場があった。今は昔。
写真 鷹取駅と神戸貨物ターミナル駅