流し撮り(20050820)


流し撮り、やってみたい。
流し撮りとは、例えば走行中の列車に合わせてカメラを動かしながら撮影することにより背景を流す高度な技法。
しかし、止まっているものを撮影してもピンボケするこのおじさんのこと。
技法を会得{えとく}するには数年はかかるじゃろうて。ちーん。

ただ、そんなおじさんでも、簡単に流し撮りが出来る場合があったり。
写真 実車の流し撮り(東海道線の踊り子号、品川駅〜東京駅間にて)
タネを明かせば、新幹線から並走する踊り子号を撮影しただけ。
技法不要。猿でも出来る流し撮り、なのであった。

だが、待てよ。
道具を工夫すればこれと同じことが出来るのでは?
例えば、こんな感じで。
図 模型の流し撮り器具のイメージ

でも、すぐに道具に頼ろうとするのはいけない、とゆー気もするなぁ。ドラエモンがのび太にいつも言ってるぞ。
苦労してこそ、身に付くんだよなぁ。
それが基本だよなぁ。
だが、それはそれとして、速攻で作ってしまったり。やっぱ、数年もかかるのヤだし。
写真 模型の流し撮り器具
図 模型の流し撮り器具の形状と寸法

製作上のポイント。
@跨座式モノレール方式にしたこと。(製作簡単、安定性良。)
A軌道と台車の接触面にはロウを塗ったこと。(走行性良。)
B軌道と脚をクリップ止めにしたこと。(製作簡単、軌道高さ調整可能、分割収納可能。)

寸法はかなり適当。でも、軌道の長さだけは一応チェック。
@まず、撮影に要する時間は3秒。
・台車を動かして列車の速度と同期させるのに1秒。
・シャッターを押すのに1秒(測距時間含む。)
・台車を止めるのに1秒、
A次に、仮に実スケールで時速100km走行とすると、Nゲージでは秒速185mm。
Bよって、最小有効長は185×3=555mm。
C最後に、脚巾や台車長を見込んで、最小全長800mm。

では、さっそく撮影開始。覚えたてのマクロモードで。
写真 模型の流し撮り(試行錯誤中)
いやー、キレイに撮れた。やっぱりマクロモードって、いーね。
じゃなくて、全然、流れてない。(-_-)静止画を撮ってるんじゃないっつーの。

もしかして、速度が遅すぎるのかも。
目一杯速度を上げて、もう一回。
写真 模型の流し撮り(試行錯誤中)
全然、進展なし。ガチョーン。

これはどーも根本的に問題がありそう、と気付いて調べてみると。(-_-)フツーは先に調べるものだが。
流し撮りではシャッター速度を遅くしないといけないらしい。当たり前ーっ。
また、当方のカメラのよーにシャッター速度を手動で調整できない場合は、周りを暗くすれば勝手に遅くなるらしい。
で、ノンフラッシュにしてみたら。
写真 模型の流し撮り(試行錯誤中)
なるほどぉ。ブレてはいるが、少し雰囲気が。

あとは、周囲の明るさと列車の速度のバランスを調整して。
試行錯誤の末に、やっと一枚。
写真 模型の流し撮り
ちょっと暗いけど、一日でここまでくれば上出来だ。やったネ♪

ちなみに、この列車、すごく速そうに見えるけど、実際は止まりそーな速度だったりするのでした。


謝辞

流し撮りの情報については、「かけやま写真館〜鉄道車輌側面の流し撮りのページ〜」のHPを利用させていただきました。
(http://homepage2.nifty.com/kakeyama/)
有用なサービスをご提供いただきまして、本当にありがとうございます。


追記(20051030)

同じく、常磐線快速から並走する常磐線緩行を撮影。柏駅にて。
実物の流し撮りは、この方法以外ではムリなのです。
写真 実車の流し撮り(常磐線の203系、柏駅にて)


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