番外編(97)、スリコミ(20090131)


説明しよう。
スリコミとは「おーい、そこの順番守らない人ーっ」・・って、そりゃワリコミ
じゃなくて「ロォーン!満貫{まんがん}8000点ーん」・・って、それはフリコミ
じゃなくて「オデコの生え際を思い切り剃りあげーっ」・・って、それはソリコミだっちゅーの!
じゃなくてぇ、早い話がワタシ的にはコレなのである。あれ、ちとソリコミ風でもあるな。
写真 阪神電鉄の5000系(2009年12月15日11時20分頃、西宮駅にて)

阪神電鉄の青胴車、ワタシの記憶の中にある最初の電車だ。
つまり、ワタシは幼少の頃、この電車が走る沿線に住んでいたのだ。最寄り駅は、阪神の鳴尾{なるお}駅。
写真 阪神電鉄の駅構内(2009年12月15日11時30分頃、鳴尾駅にて)

鳴尾は、大阪から見て甲子園の一つ手前にある。
甲子園と言えば三振タ・・もとい阪神タイガースや高校野球で全国的に有名で、赤胴車(特急・急行)がバンバン停まる。一方、鳴尾はと言えば、いたって地味で、昔も今もほとんど青胴車(普通)しか停まらない。
そんな鳴尾も、かつて野球漫画「ドカベン」に登場するという栄誉{えいよ}に浴したことがある。もっとも、甲子園に向かう列車の通過駅として一瞬描かれていただけだが・・。
図 ドカベンに登場した鳴尾駅

ちなみに、ワタシは昨年末、久方ぶりにこの鳴尾を訪れたのだった。
大阪出張を命ず、の用件が月曜午後だったので、前日に実家に泊まって当日午前の時間を使わせてもらった。
じつは会社に入ってからの一時期、仕事で甲子園に通っていたことがあった。なので、鳴尾で降りる機会はいくらでもあったはずだが、当時はそんなことは考えもしなかった。
都市部の駅は地下や高架に変わるものが多いが、鳴尾駅は今も変わらず地面にある。何もかも変わっていく世の中で、なんとも奥ゆかしいではないか。
写真 阪神電鉄の駅舎(2009年12月15日11時30分頃、鳴尾駅にて)

駅近くには、ムコジョこと武庫川女子大学がある。当時、既に建物はあったが、今ほどの規模では全くなかった。世の中が豊かになり学生さんが増えたということであろう。
そういえば、地味な鳴尾ではあるが、この大学があるために、周辺地域の青年男子にとっては一つの聖地であるのかもしれない。
写真 武庫川女子大学(2009年12月15日11時40分頃、鳴尾駅付近にて)

当時の住居は武庫川女子大学の少し先、鳴尾駅からは徒歩10分という辺り。
当然ながら今や見覚えのあるものはほとんどない。それゆえ、住んでいた場所を特定することさえ難しい。
それでも、ワタシが今から50年近くも前に居たこの地に、今また居ることを思うと、不思議な感動があるものだ。それだけで、もう十分だ。
帰りは、こちらもここから近い武庫川線の東鳴尾駅へ歩いてみた。無人駅。本線とは違い、極めてのんびりした佇まいだ。
写真 阪神電鉄の駅構内(2009年12月15日11時50分頃、東鳴尾駅にて)

土手の向こう側は武庫川、ははは。折尾で降りよ、磯子へ急ご。
写真 武庫川(2009年12月15日11時50分頃、東鳴尾駅付近にて)

さらに東鳴尾駅から武庫川駅まで歩く。
武庫川線は普通しか走ってないが、ホームには赤胴車。そりゃそーだ、この路線で青胴車の高加速性能なんて必要ないからね。
写真 阪神電鉄の駅構内(2009年12月15日12時20分頃、武庫川駅にて)

武庫川駅は川の上にホームがある駅として有名。ホームからは鉄橋の桁が見える。
さて、ここからはまた青胴車。この塗装も鳴尾駅のように変わらないで欲しいと思うのはワガママかなぁ。
写真 阪神電鉄の駅構内(2009年12月15日12時20分頃、武庫川駅にて)

【初利用駅】阪神電鉄本線/武庫川駅
【初乗り】なし
【完乗】なし


追記

何たることか、途中でデジカメが電池切れ。やむなく携帯を使ったら、かなりボヤーンとした写真に。50年前の写真、とゆーワケではありません。


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