ポイントの遠方操作(20040424)


できればポイントは、手元からの遠方操作にしたいものです。
ポイントを遠方操作するには、ポイントにオプション部品を組み込んで電動化するのが一般的です。

ちなみに私は、左分岐用6個と右分岐用8個の合計14個のポイントを持っています。
しかし、電動化するためのオプション部品は右分岐用1個しか持っていません。
オプション部品の値段がポイント自体の値段より高いので、今まではなかなか買う気がしなかったのでした。(-_-)貧乏くさい。
また、今になって買おうと思っても、固定式線路の部品は既に世の中から消え去ってしまっていたのでした。(-_-)お間抜けだ。
というわけで今回は、オプション部品を使わずにポイントを遠方捜査する方法を考えてみました。

例えば、右分岐用のポイントの場合、左側に操作部があります。
操作部にはスライド式のレバーがあり、これを動かすとリンク機構によってポイントが切り替わるようになっています。スライド式のレバーの移動シロは約5ミリです。
写真 KATOの固定式線路用ポイント
写真 KATOの固定式線路用ポイント(分岐)
写真 KATOの固定式線路用ポイント(直進)

電動化するためのオプション部品を取り付けると、電磁石の力によってスライドレバーを動かせるようになります。
ということは、何らかの方法でこのスライドレバーを動かすことができれば、遠方操作ができるようになる、ということです。
写真 KATOの固定式線路用ポイントと電動化オプション部品
写真 KATOの固定式線路用ポイントと電動化オプション部品(分岐)
写真 KATOの固定式線路用ポイントと電動化オプション部品(直進)

ちなみに、身の周りには電動以外の遠方操作もいろいろなところで見られます。
その一つが、自転車の変速操作やブレーキ操作です。
これらは、チューブ内にワイヤーを通す方法で、手元に加えられた力を遠方に伝えています。
同じ方法は、カメラのリモコンシャッターや、排煙口の開閉装置にも見られます。

この方法は仕組みが簡単なので、手始めにやってみるには良さそうな気がしました。
まずは、適当な太さのチューブとワイヤーを用意します。
ポイントのスライドレバーを動かす程度なら大きな力は必要ないので、線路の下をくぐらせることができるように、できるだけ細いものを選びました。
ワイヤーは外径0.28ミリ(#30)の鉄線(針金)、チューブは内径1ミリ、外径2ミリ弱のプラスチック管(熱収縮チューブ)としました。
写真 ワイヤー(増尾(柏市)の「ビバホーム増尾台店」で購入)
写真 チューブ(秋葉原の西川電子部品で購入)

チューブにワイヤーを通して、ポイントからコントローラのあるところまで配線し、両端部でチューブを固定します。
また、ポイント側のワイヤーの先端は、スライドレバーに固定します。

このチューブとワイヤーの組み合わせであれば、かなりキツイ曲がりも大丈夫です。
試しに、ワイヤーに外径0.5ミリ(#24)のステンレス線も使ってみましたが、硬すぎてダメでした。
写真 設置したワイヤー+チューブ
写真 設置したワイヤー+チューブ

チューブを途中で接続するには、もう少し太い熱収縮チューブを接続部に被せて、外側からハンダごてを近づけて適当に収縮させます。
両端を固定する際も同じですが、内部のワイヤーを締め付けることのないように注意します。
写真 設置したワイヤー+チューブ

手元でワイヤーを前後に動かすと、少々重たいですが確かにポイントが動作します。
大成功、といいたいところですが、実は、問題が。
針金が柔らかいために、真っ直ぐに押し込まないとすぐに曲がってしまうのでした。
残念ながら、もう少し工夫が必要のようです。
写真 設置したワイヤー+チューブ


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