番外編(31)、廃線跡探訪(20060826)


かつて、オジサンは神戸の鷹取駅のほど近くに住んでいたのだった。
小学2年生から6年生まで、年号でいえば1963(昭和38)年から1968(昭和43)年までだから、ナント40年ほども前の話だ。
その頃、この鷹取駅には海側に延びる引込み線があって、時折貨物列車が走っていた。
もはや記憶が定かではないが、貨車はタンク車が10両ばかり、機関車はディーゼル車であったように思う。
なんとも懐かしい。そして、その懐かしさに惹かれて、オジサンはまたも奇怪な行動に出るのだった。

年に数回は神戸に来るが、鷹取駅に来ることはほとんどない。
もはや友達も引っ越してしまっていて、ここには来る用事がないのだ。
今回久しぶりに鷹取駅に来る気になったのは、突如として、引込み線跡を見たくなったからだ。
まぁ、別に驚くには当たるまい。何と言っても、突如として何かをやらかすのは、このオジサンの常だからーっ♪
写真 JR神戸線の各停の車内(2006年8月25日18時頃、兵庫駅付近にて)

鷹取駅にこの前来たのは阪神淡路大震災の一ヶ月ほど後だったから、ずいぶんとご無沙汰になる。
その時の写真?さすがに撮る気がしなかった。
その後、かの有名な鷹取工場はなくなって鷹取駅も建て替えられてしまった。
今や、往時を偲ぶのは難しい。
写真 JRの駅舎(2006年8月25日18時10分頃、鷹取駅にて)

さて、その引込み線とは、どこにあったのか?
鷹取駅の西方で分岐し、駅手前でカーブして南方へ向きを変え、そのまままっすぐに延びていた。
数百メートル先で国道2号線と交差し、さらに先、海の方に延びていた。
でも、そこから先は謎。当時の行動範囲はここまでで、その先は見たことがなかったからだ。
写真 鷹取駅付近の廃線跡のイメージ

では、さっそく探検だぁ。まずは、駅手前のカーブの辺りから。
ふーん、今は駐輪場なのか。
でも、この巾、この曲り、たしかに線路の面影が。
写真 廃線跡(2006年8月25日18時10分頃、鷹取駅付近にて)

駐輪場の先には道路を挟んでビルが。
おおっと、この巾、この曲り、こちらの方が強烈だ。
ってゆーか、メいっぱいのこの建て方、ちょっとスゴくない?
写真 廃線跡(2006年8月25日18時10分頃、鷹取駅付近にて)

このビルの反対側は、また道路。
この道路は市場に行くのに良く通ったものだ。
ここも踏み切りがあって、うまく列車が来た時には食い入るように見ていたっけ。
そう、貨車の端には人が乗っていて、身を乗り出して手旗を振っていたなぁ。
写真 廃線跡(2006年8月25日18時20分頃、鷹取駅付近にて)

その先は駐車場。
巾が狭くて異常に長い駐車場。って仕方ないね。
ここから先は、ほぼまっすぐ。
そういえば昔も境界にフェンスがあったかも。
写真 廃線跡(2006年8月25日18時20分頃、鷹取駅付近にて)

駐車場の先には道路を挟んでお店が数軒。
この辺りから平行している道路に接するので、玄関を道路側にすることでお店が作れるというわけ。
写真 廃線跡(2006年8月25日18時20分頃、鷹取駅付近にて)

お店の先には国道2号線。そう、国道2号線と平面交差、とゆーこと。
当然、列車が通る時には天下の国道2号線が止められていたのだ。まさに古き良き時代。
ちなみに、現在は道路中央に阪神高速が通っているが、昔は市電が走っていた。
線路がクロスしていたのは良いとしても、市電の電線と引込み線の踏み切りのワイヤーはどのようにクロスしていたのでせう?
写真 廃線跡(2006年8月25日18時20分頃、鷹取駅付近にて)

ここから先は未知の領域。
国道2号線の向こうにはお店が数軒あり、その先は歩道。
歩道の巾、曲りがそれらしいフンイキ。でも実際に見たわけではないからあくまでも想像。
写真 廃線跡(2006年8月25日18時20分頃、鷹取駅付近にて)
写真 廃線跡(2006年8月25日18時30分頃、鷹取駅付近にて)

歩道をずっと歩いていくと、また広い道路に。
その先に歩道はなく、工場が。
いよいよクライマックスなのか?
写真 廃線跡(2006年8月25日18時20分頃、鷹取駅付近にて)

工場の先に、おお、あった、ありました!
紛れもないオイルタンク群、今はすっかり寂れているようだが。
引込み線はここに通じていたに違いない。
敷地内には線路が残っているかもしれないが、残念、立入禁止だ。まさか廃線マニアが無断浸入してるからではあるまいが。
写真 廃線跡(2006年8月25日18時20分頃、鷹取駅付近にて)
写真 廃線跡(2006年8月25日18時20分頃、鷹取駅付近にて)

そーか、こーなっていたのか。長年のモヤモヤが晴れてやっとスッキリしたぁ。
それにしても、40年もの時を越えてオジサンにこのような行動をとらせるとは。
タンク車が連なる貨物列車を見ていた小学生の思い出とは、とてつもなく深いものだったようだ。
まてよ、ひっそりと進むタンク車の長大編成化も、もしかするとその思い出から来ているのか。

【初利用駅】なし
【初乗り】なし
【完乗】なし


追記

なんと今回は、お出かけ先からモバイルで更新。
仕事でもやったことがないのに。
まさに、窮すれば通ず、だなぁ。
写真 モバイル接続
でも、電話代が心配。


追記2(20060902)

グリグリ、もとい「Google Earth」で再確認。
写真上部に鷹取駅、下部にオイルタンク群。
オイルタンク群は右側のほかに左側にもあったのね。てっきり右側かと思ったが、左側だったのかもしれないなぁ。
写真 鷹取駅付近地図(出典: Google Earth)
それにしても、「Google Earth」、素晴らしいサービスです。ありがとうございます。時間を忘れちゃいます。


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