番外編(109)、成田線(20090726)


越南に出張する時は、いつも成田線A(※)を使う。
(※)添字「A」は成田線のうち我孫子〜成田間のいわゆる我孫子支線を表記。
成田線には、出張だけでもすでに10回は乗ったわけで、少しずつ思い入れが深まってきた。

それにしても、出張前は何かと忙しく、準備が間に合わぁぁん、と思うこともしばしば。
出発の朝、我孫子から無事電車に乗れた時は、えも言えぬ安堵感に満たされるのだった。
写真 常磐線/成田線の駅構内とE231系(2009年2月15日7時50分頃、我孫子駅にて)

では出発ぅ。成田までは40分ほど。
我孫子を出ると、列車は坂を登って高低差をかせぎ、右方向に曲がりながら、常磐快速線(上り線)と緩行線(上下線)を鉄橋で越える。
成田線Aは単線だが、この鉄橋は複線化を想定したと思しき巾がある。いずれ沿線の人口が増えたあかつきには、って、いつだ?
写真 常磐線を越える成田線の鉄橋(2009年2月15日7時50分頃、我孫子駅付近にて)

複線化を想定したと思しきものは、この鉄橋だけではない。例えば、この陸橋も。
また、途中の各駅も全て行き違いが可能。
ふーむ、複線化って意外とアリうるのかも。
写真 成田線の陸橋(2009年7月12日12時20分頃、東我孫子駅〜我孫子駅間にて)

我孫子を出て最初の駅が東我孫子。1面1線のホームが2つある。
えーっ、こんなところが無人駅ぃ?周りは住宅地なのにぃ?
って、なんでも利用者が少ないらしい。常磐線の天王台がすぐ近くにあって、皆さんがそちらに流れるためだとか。
せっかく作ったのに、見込み違い、とゆーことですか。あるよねー。
写真 成田線の駅構内(2009年2月15日8時頃、東我孫子駅にて)

次の駅は湖北。
湖北の「湖」は、多分、手賀沼のこと。
手賀沼は、戦前、今の5倍ぐらい大きくて、かなり立派なのものだった由。もしかしたら、駅ができた頃は手賀沼が駅前にドーンと広がっていたのかも。
だから、いーじゃないですか、「湖」でも。
写真 成田線の駅構内(2007年1月14日8時頃、湖北駅にて)

次の駅は新木。
難読の多い成田線Aの中では序の口でせうが、ワタシの場合、すぐに「あらき」とは読めなかった。
写真 成田線の駅構内(2009年2月15日8時頃、新木駅にて)

次の駅は布佐。
この駅と一つ先の木下の辺りは、成田線Aと利根川が最も接近するところ。
布佐には橋がかかっているので、川向こう、つまり茨城県北相馬郡利根町の人もなんとか利用圏内。茨城県の人も利用できるのは、多分、ここだけ。
写真 成田線の駅構内(2009年2月15日8時10分頃、布佐駅にて)

次の駅は木下。
はい、出ました、難読の雄。「きのした」のどこが難読なんだぁ、という意外性が何とも。
それと、向こうに見えるカップ。即席麺の工場かと思いきや、中身じゃなくて外のカップの工場なのでした。これも意外だ。
写真 成田線の駅構内(2009年2月15日8時10分頃、木下駅にて)

次の駅は小林。
「木下」が「きのした」でないとすると、「小林」は一体、むむむ。
だがしかし、これは素直に「こばやし」。って、そりゃないだろーっ!
難読と易読が適度に混ざり合うところが、成田線Aの強みでせうか。
写真 成田線の駅構内(2009年2月15日8時20分頃、小林駅にて)

しばらくすると、一瞬、川を越える。ゆったりして良い風情だなぁと、いつも感じる場所だ。
調べてみると、この川は長門川といい、利根川と印旛沼を結んでいるもの。さらに印旛沼から先は新川、花見川と辿り東京湾に通じる由。利根川から東京湾までのこの水路は約50kmもある。
それだけ長いと、多くの鉄道と交差するのも道理。成田線、東葉高速線、京成本線、総武本線、京成千葉線、京葉線、・・さらに、間もなく北総線もこれに加わる。
写真 長門川(2009年2月15日8時20分頃、安食駅〜小林駅間にて)

次の駅は安食。
はい、出ました、難読の双璧。「あん・・」「やす・・」、途中で言葉が出なくなる点で難読の王道を行っている。
「あんしょく、かなぁ、安心な食品の意味で。」「やすぐい、でしょ、安モノ食いの意味で。」って、ま、人生いろいろ、読み方いろいろ、だ。
写真 成田線の駅構内(2009年2月15日8時20分頃、安食駅にて)

次の駅は下総松崎。
「下総」は「しもうさ」、昔のこの辺りの国名。それは良いとして「松崎」がちょっと。
この辺り、もう成田に近いわりには、意外なほど建物が少ない。
写真 成田線の駅構内(2009年2月15日8時30分頃、下総松崎駅にて)

しばらくすると、工事中の高架橋が農地の中に忽然と現れる。成田空港を目指して延伸中の北総線だ。
これが完成すれば、日暮里〜成田空港間がたったの36分!
越南に出張する時、新鎌ヶ谷で乗り換えるとスゴク便利になるなぁ。って、何、新鎌ヶ谷は停まらないのぉぉ?
写真 工事中の北総線の高架(2009年6月28日8時30分頃、成田駅〜下総松崎駅間にて)

北総線と交差する辺りは成田線Aでは唯一の切り通し。平坦な北総の地を行く成田線らしい。
工事中の北総線の駅舎がちらりと見える。
切り通しを抜けると、成田線の本線とご対面。いよいよ終点の成田。
写真 成田線の軌道(2007年9月16日8時40分頃、成田駅付近にて)

成田到着。
ここには興味を引かれるものがたくさんあるけど、出張の時は素通りなんだよなぁ。乗り換え時間もギリギリで、駅撮りする暇もない。
なので、要求不満にならないよう、たまにはブラリと来ていたりもする。
写真 成田線の駅構内と成田山の大提灯(2007年8月15日11時頃、成田駅にて)
写真 成田線の駅構内と253系成田エクスプレス(2007年8月15日11時頃、成田駅にて)
写真 成田線の駅構内と113系(2007年8月15日11時頃、成田駅にて)

成田線A、これからもお世話になることでせう。

【初利用駅】なし
【初乗り】なし
【完乗】なし


追記(20090802)

東葉高速線を京葉高速線と誤記。k−say新検見川さんからのご指摘です。ありがとうございます。
さぁ、皆で探そう。ゴキは一匹いたら十匹はいるという・・。


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