番外編(126)、遥かなり最北端(20100403)


昨年末、ワタシはついに千葉県の最南端に立ったのだった。
ワタシが住んでいる柏市は北西部にあるので、県内と言えども最南端はずいぶんと遠かった。
これに比べれば、最北端なんてすぐ近く。ほら、ちば環境再生基金のマスコットキャラクター「ちば犬」くんの顔を見れば一目瞭然。
だから、ちょっと最北端へ・・って、お出かけの理由をわざわざ説明することもないネ、ははは。
図 ちば環境再生基金のマスコットキャラクター「ちば犬」くん
(注)矢印と文字は追記

最北端は千葉県、茨城県、埼玉県の三県境にある。
最寄り駅は埼玉県内、東武日光線の南栗橋か幸手{さって}の辺りだが、千葉県民が千葉県の最北端に行くのに埼玉県を通るってのは釈然としない。
なので、ちと遠くなるが、千葉県内、東武野田線の川間{かわま}から行くことにした。そう、それが本道だ。
写真 東武野田線の駅構内(2010年3月21日11時40分頃、川間駅にて)

川間から最北端までは約15km。バスがあるのは調べていたが、バス停に行ってみると本数が少なく数時間待ち。がびーん。
じゃあ仕方ない、引き返・・せるワケがなかろうがぁぁ!
さればと自転車屋さんを探し、厚かましくもレンタルをお願いすると、「いいよ、貸してあげるよ」とママチャリを格安料金で用意してくれた。やっほう。
川間駅から野田線に沿って少し走ると江戸川に当たり、あとは川に沿って上流へ向かう。
写真 江戸川(2010年3月21日12時10分頃、川間駅付近にて)

江戸川の土手上は歩道/自転車道として整備されているので、スイスイ走れる。
とゆーのは普段の話。じつは、この日は所謂「春の嵐」。自転車屋さんも心配していたが、モロに向かい風で、ちっとも進めない。がちょーん。
電車も江戸川を渡る橋では徐行。おかげで、写真は撮り易かったけど。
写真 東武野田線の江戸川橋梁(2010年3月21日12時10分頃、川間駅付近にて)

やむなく土手上はあきらめ、少しは風が弱い土手下の道路に退避。それでも、なかなか進めない。
たかだか15km、普段なら1時間もあれば十分だろうが、はるか手前であっさり1時間経過。
でも、ま、急ぐ旅でもなし。少しずつでも進んでいれば、そのうち着くでせう。そう、ラクなことばかり考えちゃダメなのネ。沁みるなぁ。
写真 校庭横の看板(2010年3月21日13時20分頃、野田市立二川小学校にて)

ふうーっ、やっと着いた。ここは千葉県立関宿{せきやど}城博物館。最北端のシンボルだ。
それにしても、千葉城とか大多喜城とか、千葉県は余程お城がお好きと見える。
展示物は利根川流域と関宿藩に関わるもので、軽便鉄道を使った築堤工事のジオラマなどもあって、なかなかに面白い。でも、写真撮影禁止なのが、ちと寂しい。
写真 千葉県立関宿城博物館(2010年3月21日14時10分頃、関宿市街にて)

関宿城(フェイクだけど)の天主に登り北西方向を遠望する。
ここで江戸川が利根川から分岐し、大雑把には、江戸川は千葉と埼玉の県境を、また利根川は千葉と茨城の県境をそれぞれ流れていく。
最北端を実感する眺めだ。
写真 江戸川と利根川の分岐点(2010年3月21日14時50分頃、千葉県立関宿城博物館にて)

その後、向かいの江戸川の中洲(茨城県の飛び地)にある中之島公園に向かう。
公園の目玉は関宿水閘{こう}門。江戸川へ流す水量を調節するための水門と船を通行させるための閘門を持つ。畏れ多くも土木学会が認定する遺産である。
また鉄系では、1907(明治40)年に江戸川(小岩〜市川間)に架けられたポニー型ワーレントラス橋の一部が遺構として展示されている。各地を転々としながら長く働き、今は余生を送っている。
写真 ポニー型ワーレントラス橋の遺構(2010年3月21日15時20分頃、中之島公園にて)

では撤収。オミヤは関宿産のお煎餅と葛{くず}餅だ。
行きの逆風は、帰りの順風。土手上をスイスイ走って、1時間もしないうちに川間に戻れた。
途中、土手の両側に咲く、なの花がキレイだった。ちなみに、県の花は落花生・・じゃなくて、なの花なんですヨ!
写真 江戸川(2010年3月21日15時40分頃、関宿付近にて)

【初利用駅】東武野田線/川間駅
【初乗り】なし
【完乗】なし


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