番外編(70-1)、四度目の正直−その壱(20071014)


越南出張を命ず、なのである。四度目、しかも今回は四週間(!)。
成り行きとゆーのは、げに恐ろしいものである。考えてみれば、最初の越南出張まで、海外に出たこともなければ、1週間以上の出張をしたこともなかったのである。
ホントは今でも不安なのだが、えーい、為せば成るよーに成ったりして、だ。(-_-)って、どー成るの?
どー成るのかは、お天道様に聞いてくれぃ
写真 富士山(2007年9月16日11時50分頃、静岡県付近にて)

越南到着。なにとぞ宜しくお願い致しますネ。
さて、二週間の出張と四週間の出張では大きく違うことがある。それは週末(休み)の数。 二週間の出張ではこれが一回しかないが、四週間では三回、つまり三倍もある。 とゆーことは、いやが上にも、今度こそ本物の乗り鉄を実行するぞーっ、と思うのだった。
そして、一回目の週末こそ「鉄」と絡まない観光になったものの、二回目の週末に、チャンスは、やってきたのである。

ワタシのホテルからハノイ駅までは約2km。ちと遠いなぁ、と思っていたので、今回はバイクタクシーに初乗りしてみた。「ガー(駅)ハノイ、ハウマッチ?」と聞くと通じたらしく「ムォイ(10)ナム(5)」つまり15000ドン(約100円)とゆーことで、交渉成立。
いかにもアブなそうな乗り物だが、実際は自転車より少し速い程度なので、思ったほど怖くはない。とゆーか、開放感があって、クセになる楽しさである。ちなみに、今はノーヘル可だが、12月からはヘルメット着用が義務付けられる。
写真 道路(2007年9月16日11時50分頃、ハノイ市内にて)

ハノイ駅到着。さぁ、どーするか?って、列車に乗るには、時刻表を調べて切符を買うのが、万国共通のルールであるはず。
とゆーことで、待合室を見渡したら、この時刻表が貼ってあった。 スタイルは時刻表本と同じで、全ての列車の全ての駅の発着時間が書いてある。 路線名は統一線、行き先はサイゴン、つまり日本で言えば、東北・東海道・山陽本線のようなものである。 それにしては、一日5往復の列車、それが全てとは(!)。
写真 ベトナム国鉄の時刻表(2007年9月29日9時頃、ハノイ駅にて)

たとえ5往復だろうと、とにかく列車が走っていれば、望みはある。
仮に今(9時)から乗るとしたら、ハノイ10時5分発のTN1という列車がある。 この列車、ワタシがこれまでに何度か撮影したアレである。
もし、これに乗れば、隣のジャップバットで降りることができる。 ジャップバットまでは、わずかに10分強。これなら、帰りの列車を待たなくても、タクシーやバイクタクシーで何とか帰れる。 よぉし、意を決して、切符売場に向かう。
写真 ベトナム国鉄の切符売場(2007年9月29日10時20分頃、ハノイ駅にて)

切符売場の窓口は数箇所あり、列車ごとに場所が決まっている。TN1の窓口を確かめて並び、窓口の女性に「キャナイバイザチケット?」と聞いてメモ用紙を渡す。
当方、ベトナム語はもちろん、英語も怪しいので、事前にメモ用紙に「TN1、HANOI 10:05→GIAP BAT 10:17」と書いておいたのだ。
女性は、パソコンのような画面でしばらく調べていたが、やがて「ノー」と(!)。がーん。
ホームへの道は遠いのだった。
写真 ベトナム国鉄の案内板(2007年9月29日9時30分頃、ハノイ駅にて)

それにしても、なぜノーなんだ?列車名と行き先は伝えたのに。列車が行き先に停車することは時刻表で確認したのに。
すでに満席なのか?こんなに長大編成なのに。まだ、お客さんは、いくらも乗っていないのに。もし隣の駅から先で一人でも乗るなら、その席が空いているはずなのに。
疑問は尽きないが、残念ながら、ワタシの会話力で、それを質問することは難しいのだった。
しょーがない。ガッカリだが、今日のところは引き上げだ。列車には乗れなかったが、まだ今なら写真は撮れる。駅を後にして、撮影場所で待つ。腕時計は日本時間なので、時差(※)に気を付けてと。
(※)日本は標準時+9、ベトナムは標準時+7。
写真 日本時間と時差2時間(2007年9月29日10時10分頃、ハノイ駅付近にて)

今日の撮影場所は、最初に行った踏切のもう少し先。本当に、こんなに狭いところを抜けてくるのか、とゆー感じ。
おっと、汽笛だ。来た来た。しかし、線路の近くに荷物がいっぱいあるけど大丈夫なのかしらん?
写真 ベトナム国鉄のTN1列車(2007年9月29日10時10分頃、ハノイ駅南側第二踏切付近にて)

汽笛を鳴らし続けながら、悠然と列車は近付く。どうやら荷物は大丈夫みたい。柵はなくとも、皆、分かっているようだ。
写真 ベトナム国鉄のTN1列車(2007年9月29日10時10分頃、ハノイ駅南側第二踏切付近にて)

あらためて見ると、機関車は、いつもと違う顔と塗り。ずいぶんと美男(美女?)だ。ドイモイ号じゃないのかと思ったが、形式はD19Eで同じ。
写真 ベトナム国鉄のTN1列車と牽引機のD19E-944号機(2007年9月29日10時10分頃、ハノイ駅南側第二踏切付近にて)

目の前を列車が通り過ぎる。今日はダメだったが、いつかは乗れるはず。ってゆーか、乗るぞーっ。乗るともーっ。
写真 ベトナム国鉄のTN1列車(2007年9月29日10時10分頃、ハノイ駅南側第二踏切付近にて)

行ってしまった。しかし、この、乗りたいなぁ、って感じ、昔を思い出すなぁ。今、日本に居れば、苦労せずに乗れてしまうからなぁ。こーゆーことも、たまにはワルくないのかも。
写真 ベトナム国鉄のTN1列車(2007年9月29日10時10分頃、ハノイ駅南側第二踏切付近にて)

何だか、気が晴れて、再び駅に戻ることに。
すると丁度、次の列車の準備中だった。これは多分、ハノイ13時5分発のSE5という列車。時刻表によると、これはTN1より停車駅も少なく、サイゴンには明日20時45分に先着する。それでも、通しだと車中31時間40分(!)。対して、TN1は、明々日2時55分に到着、車中40時間50分(!!)。
そんなことを考えていると、日本に居る感覚で、一駅だけ乗ろうなどとゆーのが、そもそも間違いのよーな気がしてきた。出直しだなぁ、これは。
写真 ベトナム国鉄の駅構内(2007年9月29日10時40分頃、ハノイ駅にて)

【初利用駅】なし
【初乗り】なし
【完乗】なし


追記

待合室を見渡したら、この料金表も貼ってあった。
これによると、SE5は、座席(ソフト)、3段寝台(ハード)、2段寝台(ソフト)があり、全てエアコン付き。ハノイ〜サイゴン間の2段寝台の料金は942万ドン(約6600円)。
対して、TN1は、座席(ハード)、3段寝台(ハード)があり、エアコンの記載は無し(!)。座席の料金は400万ドン(約2800円)。
写真 ベトナム国鉄の料金表(2007年9月29日9時頃、ハノイ駅にて)


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